2010.2.18

 宮崎アニメの暗喩を論考するのとかってすごくどうでもいいと思うのだけど、ポニョなんかもう暗喩でもないくらいに受精の仕組みでしかないじゃないか。ポニョは成長した卵子で、妹たちは順番待ちの卵胞だろう。途中で泡の中に閉じ込められたポニョを妹たちが突ついて救い出すシーンがあり、あれがなんとなくビジュアル的に受精っぽく捉えられているけど、妹たちが精子じゃぜんぜん意味が分かんないから、全体が受精の直喩の物語であるポニョの、そのシーンだけはたしかに暗喩となっていて、じゃあ受精の瞬間そのままの直喩は本編のどこかと言えば、それはもちろん「外殻を貫いて合体する」のだから、宗助が石でポニョの嵌まってしまった瓶を壊すあのシーンだと思う。それからあとは無事に着床するまでのお話なんでしょう、要するに。
 それでついでに今日ふと気付いた暗喩、まあ暗喩っていちど「そうに違いない」と思った時点で直喩になるのだが、とにかく宮崎アニメにおける「あれはあれの象徴なんじゃないの話」として、『トトロはペニスなんじゃないか』と思い至った。
 根拠としてまず「小・中・大がある」というのがあり、また「幼児がおもしろがる」というのもだいぶチンポっぽい要素だと思う。そう考えると空中散歩のシーンでサツキとメイがトトロの胴体にしがみつくのも意味深だし、バス停でトトロがジャンプ(解放)をするとバシャーッって勢いよく液体が姉妹に降りかかるのも、そういうことにしか見えなくなってくる。なによりトトロはメイにどんぐり(種)を渡すじゃないか。そう考えるとやっぱりこれもそのまんまな気がする。途中でお父さんと一緒にお風呂に入るのが暗喩。あのシーンでサツキの微妙な年齢のこととお父さんのペニスのことについて思いを馳せるのは、決して間違いじゃなかったのだ。
 でもそう考えるとトトロとポニョって、宮崎アニメの中でも特に幼児でも愉しめるとされる2本だが、中身は割と生々しいことになる。「チンポアニメ、受精アニメを観て喜ぶ子ども」を眺めて喜ぶ駿、という構図なのかもしれない。ただし20年以上前の青年駿によるトトロでは、幼児がペニスと睦み合う対象となっていてかなり危険な感じがするが、現在の保育園の経営を始めた初老駿によるポニョは、幼児をもはや卵子としてフラットな気持ちで見ていて、それはもはや神の視点と言うか、そこにはあの頃の猛々しきバキバキ大トトロは存在せず、ただ卵子の受精の様子を優しく見つめていて、ああずいぶん落ち着いた変態になったんだな、と思う。