上の義妹は腹筋が割れている男の人が好きなんだそうで、好かれたい義兄は以前、2日に1回くらい、寝る前に20回くらい腹筋運動をしていた。そうやって腹筋を6つに割って、そうしたら義妹に開陳し、柔らかい指の腹で撫でてもらって、「わあ、硬ーい」ってなって、その指は徐々に降下していって、「お義兄さん腹筋もすごく硬いけど、こっちはもっと硬くなってるウフフ」ってなる、というこれはそういう壮大な計画だった。
でもいまはぜんぜんやってない。冬で寒いし、それにひとつ気付いてしまった。
腹筋じゃなくて、大事なのは背筋なんじゃないか。
腹筋が6つに割れてる的な美学はもちろんあるのだろうが、腹筋というのは結局は腹筋にしか作用しないように思う。腹筋を極めたことがないので定かじゃないが、きっとそうなんじゃないかと思う。それに対して背筋は、そこを鍛えると「なんか全体的にシュッとしてて筋肉質というか、姿勢もいいし、筋が1本通ってる感じだよね」的な、そういう感じに行き着くのではないかと思う。地味だけど、実は背筋こそが全身の筋肉を支配しているのだ。多分。
だからまずは背筋をやればいいんだと思う。全身がムニムニで腹筋だけムキムキなんて気持ち悪い。腹筋を6つに割るのは背筋がついてから。あるいは背筋運動をやっていたら自ずと腹筋も6つに割れるんじゃないかと思う。理屈はよく分かんないけど、そんな作用もある気がする。
というわけで4日前くらいに、ブログに勤しんでいたファルマンに泣いて頼んでブログを中断してもらい、脚を持ってもらって背筋をやってみた。うつ伏せになって上体を持ち上げるあれを20回。
そしてその結果、背筋は思っていた以上にちんこが痛いという事実を発見した。
ちゃんとカーペットの上でやったのに、それでも痛い。痛いというか、上体を持ち上げたとき、ちんこが矢面に立って全身の体重を支える瞬間というのがあるじゃないか。あれにちんこがすごいショックを受けた。普段の日常の中で、ちんこで体重を支える場面ってないでしょう。いきなり課せられた突然のプレッシャーに、僕の温室育ちのちんこが悲鳴をあげた。
これは続けられない。たとえこれを続けて筋肉質になったとしても、そのころには精巣がどうにかなっていて、宦官みたいになっていると思う。機能性ばかりを追求した結果、生きものとして本当に大事なものを失ってしまうところだった。古代中国と同じ失敗をするところだった。
なのでその夜以来もう、腹筋はいちどもやってない。
いいよもう、筋肉もちんこも、自然体でのびのび育てるよ。0歳児のころから脳の発達学習とか、そういうさもしいことはしない主義だよ。イメージの中の義妹も、腹筋からだんだん降下していってやがてちんこに到達するのなら、はじめからちんこでいいじゃないかと思う。お兄さん腹筋は割れてないけど、ちんこならバキバキだよ。嘘だよ。ちんこもそうバキバキじゃないよ。ごめんね。どうでもいいよ。謝罪の意味が解んねえよ。
なんとなく人のブログを読んでいて、男の書き手がちんこの話とかしていると、気持ち悪くて僕は読めないのだけど、だとすればこの記事は、僕以外の人間にとってまさにそれなのだろうな、と思う。ここまでちゃんと読んだのだとしたら、わいのことめっちゃ好きやん自分。