お休みの土曜日。しかし珍しく用事がある。しかもファルマン抜きの用事。非常に珍しい。
なにかと言えば大学時代の友人の結婚式である。落語研究会の新郎とまあまあ深い友達で、同じ学科の新婦ともそこそこ面識があったため、なんか呼ばれることとなった。
会場は最寄りの駅から1本で行ける街。これはよかった。しかし地下鉄の通用口を出たら、自宅を出たときには止んでいて、もう今日は午後から天気が回復すると言っていたから大丈夫なんだろうなと油断していた雨がけっこう降っていて往生した。しかも徒歩5分の距離で、招待状と一緒に届けられた地図も持っていたのに、もちろん迷う。おかげで割と濡れた。
2時半の開宴に、1時45分くらいに到着する。受付から懐かしい顔があってホッとした。
ご祝儀を渡して席次表なんかを受け取り、ロビーのほうへ行くと、そこにも久しぶりに会う面々が大勢いて、なんだか愉しい気分になった。新郎の代を中心に先輩から後輩まで5学年ぐらいに渡る落語研究会の輩が集結していて、絨毯の敷かれた洋風のロビーなのに、なんかそこだけ長屋の部室の畳の上みたいな雰囲気を醸し出していた。江古田校舎の改装によって今は無き長屋。でも平成たぬき合戦ぽんぽこのラストみたいに、落研の人たちが集まるとそこには長屋が発生するような感じがある。思わず涙が出そうになった。
開宴してからはつつがなく式が進行する。2年ぶりくらいに見た新郎は、噂で聞いていたとおりかなり太っていた。大学時代はあばら骨の浮き出たハイエナみたいだったのに、今はセレブの飼っているミニブタのよう。でも平和でしあわせそうでよいと思った。
食事はおいしく、お酒もおいしかった。
式の最後、さすがに新婦から両親への手紙で泣くことはなかった。いくら弱いと言っても、他人のそれでは泣けないか。もっとも新郎も別に泣いてなかった。あ、そういうもんなのか。でも僕はきっと義妹らの結婚式でも泣くのだろうなと思う。義父よりも泣いてみせる。
二次会には出席しない。二次会にはこれ以上に懐かしい顔が揃うらしいのだが、いつもの「二次会まで行くと全体的につらかった思い出になる理論」を持ち出して辞退した。ちなみにあまりよく覚えていないのだけど、この披露宴自体も、きちんとした招待状を届ける前の出席確認の際、僕はあんまりすんなりと行くとは言わなかったようで、座席には新郎新婦からひとりひとりへのメッセージが置いてあったのだけど、そこには「呼んでごめんね」の一節があった。これにはちょっと恐縮した。でもキャラクターだから許してもらおう。
ほとんど二次会に行く大学の友人集団に適当に挨拶をして、ひとり建物を出る。
そして電車に乗って帰った。引き出物は重くなくてよかった。僕の知り合いに出雲っていう交通の便の悪い所で式をやって、引き出物に辞書並みの厚さのある本を贈った夫婦がいて、この移動とかお酒とかただでさえそこそこ疲労するところに、そんな重たい引き出物とかマジで相当ありえないよな、と思った。