ところでファルマンは僕よりも休みが長く、そのため僕より3日早く帰省するのである。帰りがひとりというパターンよりはいい気もするが、どちらにせよ3日間ひとりという事実に変わりはない。
寂しいじゃないか。
ひとり暮らしとか本当に意味が分からない。僕がどれだけ寂しがりやだと思ってるんだ。寂しがり大相撲の伝説の横綱だぞ。きっと寂しさのあまり夜ファルマンに電話したりするのだろうが、するとファルマンは、いまこの瞬間まで妹とバカ話してチョー盛り上がってたんだけどなんか用? 感を隠すこともせず、「もしもし?」って陽気な声を出してくるから、僕はそれでいつも余計に寂しくなる。僕が落ち込んでいるのだから、そっちもちょっとは陰気にしていてほしい。ああでも陰気にされたらされたで、<実家が愉しくて俺なんかと電話する時間が惜しいものだから不満げなのかな>と思ってしまってダメだ。要するにどうしてもダメだ。この状況に対抗する手段としては、こちらも友人らとすごく盛り上がっている、というのしかないが、それが不可能なのは言うまでもない。この前、飲み会をやっているらしい大学の頃の友達から電話が掛かってきて、ちょっとだけしゃべって、それだけですごく気持ちが落ち込んだ。
つまり3日間、海の底の泥のように過ごすほかない。