ファルマンなんかは週間予報を調べ、「ああ、曇りっぽいなあ……、って言うか来週末あたりから天気が崩れるっぽいなあ……」と早くも思い悩んでいる。僕は天気予報というものを基本的に信用していないし、ましてや週刊予報なんて当たるはずがないものとして捉えているので、そんな彼女の姿が滑稽でならないのだけど、そう言ったら睨まれ、「あなたって天気予報を信じないことをかっこいいと思ってない?」と指摘されて、思わずハッとした。
言われてみるとそうだった。「天気予報を信じない男の美学」が、僕のなかにはたしかにある。美学を喝破されて、やけに恥ずかしい気持ちになった。