2008.5.2

 ところで早速のボニータトークなのだけど、昨日ファルマンが不意に、「しかし暖かくなってきて、ボニータの季節もそろそろ終わりだよねえ……」みたいなことを呟いて、その言葉に僕は驚愕するという出来事があったのだった。
 言われてみたら学年題のほうにばかり気を取られていて、ボニータに関して季題的な捉え方をこれまでまったくしていなかった。しかし考えてみたらショーツを覆う、短パンなりスパッツなりブルマなりのボニータというのは、実際どうしたって夏には暑苦しいだろうと思った。
 でもだとしたら、じゃあ夏はボニータは穿かんでいいわけ? という疑問が湧いてくる。そこでファルマンに「ノンノンボニータ? オアノットノンノンボニータ?」と問いかけたところ、すごく怯えながら「……アイドントノウ」と返答された。なのでこの問題の真相は闇の中だ。もはやこれは公安の領分であって、俺たちが踏み込んじゃいけない案件なんじゃねえかなという風に思う。
 ところで暑さでボニータを脱ぐという話で思い出したのだが、何年か前の春先に、スカートの下にジャージを穿いていた女子高生が道端でいきなりジャージを脱ぎ捨てる、というシーンを目撃したことがあった。実に季節感溢れるエピソードであると思う。春の芽生えと少女のなんかしらの精神の芽生えが同時に起こっていて、思いのほか素敵な情景だと思う。
 そしてこの記憶はいま抱えている問題の解決材料になるような、あるいは混乱材料になるような気がする。よく分からない。難しい。またそれはそれとして、そう言えばあの冬場のスカートの下のジャージってやつも、広義のボニータに含まれるのかなあと思った。