時間っていうのは本当にあっという間に過ぎていって、なんかしなきゃなんかしなきゃと常に焦燥感をかきたてるのだけど、その一方で「なんの不足もない素晴らしく満ち足りた気分」というやつは、わりとお手軽にやってきたりもすると思う。
だから子孫をある程度だけ遺して、あとは大儀もなく享楽的に生きていきたいと思ったりもときどきする。それでただもうぜんぜん過不足ないな、と。
そんなことを人間として生まれた僕が、文章にして語っている。
きっと生まれ育った河に帰り、遺伝子が受精したのを見届け、短い生涯を閉じる鮭の中には、もしも人間として生まれたら、僕よりもよっぽど地道に生き、思い出を大切にし、じっくりと人生を愉しんだろう奴もいたはずである。
世の中は不思議だと思う。
だから子孫をある程度だけ遺して、あとは大儀もなく享楽的に生きていきたいと思ったりもときどきする。それでただもうぜんぜん過不足ないな、と。
そんなことを人間として生まれた僕が、文章にして語っている。
きっと生まれ育った河に帰り、遺伝子が受精したのを見届け、短い生涯を閉じる鮭の中には、もしも人間として生まれたら、僕よりもよっぽど地道に生き、思い出を大切にし、じっくりと人生を愉しんだろう奴もいたはずである。
世の中は不思議だと思う。