短くしたスカートから思いっきりハーフパンツが出ている女子高生、というのを街で見かけた。
目から鱗が落ちる心持ちがした。
なんかそれはすごくよかったのだ。
この、寒かったり暑かったりする気候とか、新緑の鮮やかさとか、スカートを短くしたいけど恥ずかしい気持ちもある少女の内面とか、覗く側の僕のリクエストとか、そういった諸々の事情を、そのハーフパンツっていうのはすごく自然体で、ナチュラルに、誰も文句が言えない、文句が言えないどころか清々しさを抱いてしまうぐらい軽快に、解決していると思った。「たしかにねっ」「なるほどねっ」と思わず膝を叩いてしまう感じ。
思えば、がんばる必要なんてなかったのだ。女子高生は女子高生の気の向くままに行動すればそれでよかったのだ。なぜなら女子高生は神様から絶対的な正義をもらっているのだから。それをファッション誌に載っている情報に翻弄されるから、僕のような輩も連鎖的に混乱することになる。ファッション誌なんて宣伝と利権の絡んだ、汚い場である。そんなものに揺らがされてはいけない。じょっこはただ、陽射しを浴びる若葉を眺めつつ、ハーフパンツを穿いて安心な制服姿で小走りに、僕の目の前を駆け抜けてゆけばいいのだと思う。それで丸く、まるでそう、出席番号15番の女子高生の乳房のように丸く、ことは収まるのだ。