2008.10.11

  ファルマンと僕の間で昨日から「トロみたいゲーム」というのが流行っていて、どういうゲームかと言うと、文章なのでリズムが伝えられないのが残念なのだが、手拍子を打ちながら「トロみたい、トロみたい、なんやらかんやら、トロみたい」と、その「なんやらかんやら」の部分に、「ガリガリくん」とか「青春時代」とか「クラスメイト」とか、交互に思いついた単語を唱えてゆくというもので、どうなったら負けなのかと言えば、相手の放った言葉がなんか非常におもしろくないな、と思った時には「トロみたい」という囃子を停止させ、「やっぱりリカの家のトロは赤身だからしょうがないよね」「シッ、その話はシーッ」と科白を読み上げ、相手の感性の悪さを断罪する。これで相手の負けとなる。以上である。
 いまいちおもしろさが伝わっていない気がする。この分ではこのゲームが世間に伝播してゆく可能性はあるまい。今度だれか我が家に遊びに来て、そのアクティブな人発信で流行ってゆけばいいなと夢想する。もっとも第三者が家に来た時は、僕らは物怖じしてしまい、のびのびとこんな遊びをすることはないのだけど。設置した無人の赤外線カメラにしか映らない、用心深い野生動物のような、まるでトロみたいな僕らなのだ。