2008.9.6

 ダブルベッドが明日にやってくるのに向けて、今週の我が家は部屋の結構な大掃除と相成っていたわけだが、引越しの際などから薄々と気が付いていたことに、僕は片付けというのがひどく苦手なのだった。とにかく作業がぜんぜん進まない。散らばったものを見てただただ途方に暮れてしまう。それでもしばらく、20分間ぐらいがんばってうにゃうにゃやっていると、頭の中の動く部分が粘度を増していって、これまで女の子のブラジャーのことを考えるときは水のごとくサラサラと流れるようだったそれが、固めすぎたゼリーのように鬱陶しい感じになってゆくのが感じられる。そして眠くなって寝てしまう。結局まるで作業が進まない。
 それに対してファルマンは片づけが上手だ。テキパキと一気にやってしまう。僕が「……これの配置はひと晩考えて明日やることにしようよ」とか言うものを、「じゃあ私が勝手にやるけん」などと言ってすいすいとやってしまう。この様には感動する。僕が2日掛けてもできなかったことを、ファルマンは1時間半ぐらいでやってしまうのだ。結婚して本当によかった。
 それに棚の整理をしていた際に出てきた、彼女が微妙に高い代金を払って作っていた、製本した「うわのそら」も、パラパラと読んでみたら非常に笑えたので、そういう意味でもこの人と結婚してよかったなあとしみじみ思った。驚くべきことに、ファルマンは今でも思い出話ばっかりしているのに、4年前の日記でも思い出話をしている。すごいことだと思う。