にわかに労働が休みで、実家に行く。
せっかくだからとファルマンの出勤と一緒に出発したら、世の中はちょうど出勤ラッシュの時間だった。普段は変な時間の電車ばかりなので、満員の電車なんてずいぶん久し振りの気がする。多くの女性がプラザ(旧ソニプラ)の派手なハート柄の紙袋を持っていて、ああいいなあと思った。ちなみにファルマンはロフトの紙袋があまりにもダサくて恥ずかしいから、ユザワヤの紙袋に移し替えて持って行っていたことだ。やっぱりあのピンクはひどいと思う。
ブックオフが開くより前の時間にたまプラーザに着く。
午前中は母親にパウンドケーキの作り方を教えてもらったり、青葉台のナチュラルキッチンに行ったりする。それと裁縫において型紙から布を裁断するまでの手順なんかを教えてもらった。なんだろうこれは。花嫁修業だろうか。昼食を挟んでOKへ食料品の買い出しと、帰ってきてからは春巻作りをする。揚げたての春巻はとても美味しいので、ぜひ自宅で作れるようになりたかった。餡だけ作ってもらい、皮で包んで揚げる作業はこちらでするので持って帰ることに。
そんな風に過ごした実家だった。姉の近況を聞くと、「つわりで苦しむ顔が非常に不細工でおもしろい」らしい。ちなみに性別が判るのはあと1、2ヵ月後で、出産予定日は9月14日だそうだ。20日も十分にありうる日程である。ああ愉しみ。
平日なので戻ってくるときの道は割と空いていた。ルートの途中にファルマンの会社があるのだが、ちょうどそこへ通り掛かったのが彼女の仕事が終わる10分ほど前だったので、待って拾ってやる。これから電車に乗って最寄駅からの15分強の道を寒いなか歩くはずだった彼女にしてみれば、この上ない幸福であったろうと思った。