2005.12.2

 野暮用で東京に行く。
 こう言うとまるで上京したみたいだが、そうじゃなくて、JRの駅でいうところの東京駅で降りたという話である。もうただそれだけの話なわけだが、なにしろ東京駅なんて普段ほとんど使わないため、こうしてわざわざ文章にしてみた。
 半日ほどブラブラしてみたが、やっぱり首都の名を冠してるだけあってなかなかステキな街だった。「なんかみんないろいろきちっと出しきってるな!」という印象を持った。大学のある街とは正反対だ。大学のある街にいる人々の、あの出しきらなさと言ったらもう。人々を血流に喩えた場合、それらはまるでサラサラ血とドロドロ血のごときである。サラサラと生きたいものだとしみじみと感じる。
 ちなみにこの野暮用にはぱぴこさんも付き合わせた。島根県出身の彼女は、駅では赤煉瓦の駅舎をカメラで撮影しまくり、東京国際フォーラムでは「わたし説明会でここ来たことあるから任せて」と言いながら迷い、丸の内オアゾではイルミネーションに大興奮し、そして帰りの有楽町線では「地下鉄苦手だけん……」と言って黙りこくっていた。まるで半日、全身の毛穴という毛穴から田舎臭さを撒き散らしているかのごときだった。真骨頂と言うべきだろう。