夜から大学のサークルの飲み会だった。僕の結婚を祝うという名目の会。とか言いつつ実際は単なる同窓会なんだろうな、と思っていたら、殊の外きちんと祝われる感じだったので仰天した。
そもそも8時からの会だったのに、「準備があるから8時過ぎに来て」と言われる段階から気恥ずかしい。要望通り少し遅れて「お志ど里」の2階に上がると、色とりどりの折り紙の輪っかの飾りとか、「結」「婚」「お」「め」「で」「と」「う」の張り紙とかが壁にしてあって、施設のクリスマスパーティーみたいだー、と思った。
サークルの人たちに会うのは3月の飲み会以来、半年ぶり。
席につくなり、折り紙の輪っかで作った鎖に、画用紙にドラえもんの絵が描かれたメダルという、貧乏臭い首飾りを掛けられ、「齧れ」という命令のもとしょうがなくメダルを齧り、そこを写真で撮られるという恥辱を受ける。主催者がどうしたいのかよく解らない。僕を上げるつもりなのか下げるつもりなのか。とりあえず、直前まで来るかもしれなかったファルマンを連れてこなくてよかった、とは思った。夫の尊厳もなにもあったもんじゃない。
ところで我がサークルには飲み会のたびに作る小冊子というのがあり、所属部員が共通のお題に対し、1枚の紙でイラストなり文章なりで回答し、それを係の部員が編纂して人数分コピーして飲みの席で配り、もちろん誰も読まない、というものなのだが、今回それが発行されたのにはちょっぴり感動した。みんな面倒くさいことをよくやるもんだ、と思った。相変わらず受け取った瞬間に放り投げたのだけど、今回ばかりはそのあと拾って、大事に持って帰り、後日きちんと読みました。おもしろかったです。
飲んでいるうちに、遅れて次々に懐かしい顔が登場して、特に3年ぶりぐらいに顔を合わす2つ上の先輩とか、ほとんど幽霊を見るような心持ちだった。ビールを持って近づくといきなり「はいおめでとう」とご祝儀をくれ、後日中身を確認したところ、それが予想外の金額で、「いやいやいやいや!」と思った。どうもこの代の、こういったジョークへの静かで並々ならない気合というのが、別れて何年も経った現在でも未だに掴めない感がある。お礼を言うにもお返しをするにも連絡先を知らないのだが、僕は一体どうすればいいのだろう。これは今ちょっと本当に悩んでいる。
そんなこんなで1次会が終了し、2次会へ移動。もうほとんどの人間が現役で大学生とかじゃなく、体力もないので、2次会でもうかなり平穏な感じの飲み会となる。かくいう僕もダラダラとやった会話の内容とか、ぜんぜん覚えていない。最後は気持ち悪くなったけど、吐いたら楽になった。また吐いたりしてしまった。既婚のいい大人なのに。
1時過ぎにそこもお開きとなって、僕はそこで失礼した。
参加者20人ぐらいのうち僕がいちばん先の結婚であり、これからはこんな感じのが、半年置きぐらいに発生すれば同窓会代わりにちょうどいいんじゃないかなと思う。次からは準備側に回って、前日から小冊子を作ったり、会場に移動する前にシャノワールで「結」「婚」の張り紙を作製したり、ぜひしたいなと思う。
今回の飲み会でサークルの人たちはほとんど僕の日記を読んでない、ということが判ったのだけど、一応ここでお礼を言っとこう。参加者のみなさんどうもでした。いろいろ贈り物も戴き嬉しかったです。でもやっぱり特に嬉しかったのは小冊子かな。そういう意味でも幹事のおふたりは本当にどうもでした。お疲れ。感謝。