あまりにも壮大すぎる全体像に、我々は目くらましされていたんだ。正月はカムフラージュにすぎない。犯人の真の狙いはそこにあるのだ。「木を隠すなら森の中。では死体を隠すには?」「――そうか! 死体の中だ!」
10日も会わないのなんていつ以来か。長すぎてテンションが上がる。10日もあれば大抵のことはできる。すなわち、10日後にぱぴこさんが帰ってきたときに、ぼくはどれほど彼女のことを驚かせることができるか。これはそういう勝負なのだと思う。僕は現時点の計画としては、耳と鼻にピアスを開け、そのふたつをチェーンでつなぎ、部屋の照明を赤ライトにして、謎のベトナム人と同居しているつもりである。ぱぴこさんにお土産はふたり分お願いしたい。