2006.9.20

 誕生日である。20歳から3度目の誕生日。つまりぼくが病気になって早くも3年の月日が経ったということだ。
 はじめはもちろん戸惑い、自分の運命を呪ったりもしたけれど、さすがに3年も過ぎると、あきらめという名の慣れも生まれてくるというものだ。
 20歳以降は同じスピードで若返る――という世界にひとりのこの症例も、今ではうまく付き合っていける予感がしている。だけどもしかするとその予感は、17歳のぼくらしい甘い考えなのかもしれない。でもいいんじゃないかな。無茶な希望っていうのは若者の特権なんだから。17歳になった今の僕にはお似合いだ。