思うに、ここにこそ僕の創作テーマはあるような気がする。すなわち、欲情するに足る要素を備えておきながら、欲情してはいけない存在としての少女。近代以降に発生したこのジレンマ、そしてそれに派生する感情をこそ、僕の詩が詠もうとしていることなのではないかと。そのように思う。
であるからこそ、やはり「non-no」は許せないということになる。
セックスを行なう、性の対象年齢が低下してきている。これは「少女」というその妙なる存在の消滅を意味している。すなわち時代は逆行し、ふたたび「子ども」の次の段階は「大人」になってしまってきている。「non-no」のSEX特集はそれの象徴である。
…………。
……いや待てよ。落ち着いて考えてみて感じた。
もしかすると、「少女」は消滅していないのかもしれない。ただ単に、「少女」がSEXをするようになった、もしかしてこれはただそれだけの話なのかもしれない。
「欲情するに足る要素を備えておきながら、欲情してはいけない存在としての少女、のための雑誌で特集されるSEXのテクニック」
冷静に考えればこれはきわめておもしろい。