2005.11.15

 そういう意味では納得しているのだが、しかし思うのは、昭和20年生まれの石川九楊はそういうことを言いながらそのうち死ねばいいけれども、これからあと何十年かにわたり生きる僕はどうしたらいいのか、ということだ。
 社会そのものが電脳化し、彼の言う「狼ならぬ現代商品に育てられる子ども」が世の中の普通になり、0歳児からIQをアップする教育を施され、「お兄ちゃんの読めない字があったらかわいそうでしょう?」などとホザく、本格的にそういう感じの人々が支配する世の中になったとき、中途半端に石川九楊の意見に頷いた僕は一体どう生きていけばいいのか。
 まあもっともその前にハルマゲドンが来るような気も大いにするのだけれども。